路端での出会い

あれは2~3日前のことだったか。

6月6日に占領戦が開始されるが「まだPVPをやったことがない!」というメンバーもいたのでカルフェオンアリーナに集合してPVPの練習をしていた。

結構皆熱中してやっていたが、1~2時間もすると明日も仕事があるしとかで落ちていくメンバーがちらほら。

ちょっと寂しくなったこの空気を打開するために

俺は少しアリーナから離れて秘密兵器を用意した。

これを持っていけば皆のテンション爆上がり間違いなしの最強アイテム

 

それが・・・っ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

太鼓

太鼓である。

 

 

存在自体は結構前から知っていたが、いつだったかギルメンが叩いているのを思い出して今回実戦投入。

ちなみにカルフェオンの合唱団の団長から貢献度2で貸してもらえるので気になった人は一度借りてみよう。

 

 

この太鼓、スペースキーでのミニゲームの他、左右のクリックで叩ける、シフト押しっぱなしにすることでドラムロールも出来るなど

何気に芸が細かい。

 

こいつで行進しながら現れればギルメンのテンション爆上げ間違いなし!

 

よし、早速アリーナに戻るぜ!!!

 

 

 

とワクワク感を胸にアリーナに戻ると何とそこには驚きの光景がっっっ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

太鼓2

誰もいねーじゃねーかwwwwwwwwww

 

 

確かに解散してもおかしくない流れだったけどさ

1人ぐらい残っててもいいじゃないか!

 

しばらく一人寂しく太鼓をテンテン叩いていたが、俺の衝動は抑えきれない!!

 

俺が一人でも祭りを起こしてやるぜ!

 

 

太鼓3

 

ということで城内に向けて独りで行進を始める。

しかし、回りの反応は芳しくない。

珍しいのか、すれ違う際にたまに立ち止まる人はいるがそれ以上の反応は無い。

人の多いカルフェオン倉庫前に行っても反応は変わらない。

 

・・・やはり、今はゲームが開始されて間もないので皆音楽に耳を傾ける余裕が無いのかもしれない。

 

と半ば諦めかけた時

 

 

 

 

 

太鼓4

1人の少女がやたらと体当たりしてくるではないか・・・

 

なんだ、冷やかしか?

と思ったら彼女は無言で懐から笛を取り出し、演奏をしながら俺の回りを一周回って城門の外へ歩き出した。

 

どうやら「ついてこい!」ということらしい。

うおおおおお!

テンションが上がってきたぜエエエ!

太鼓5

 

ということで二人で行進。

このゲームの楽器演奏は落ちてくる♪を左右クリックで自機を動かして避けていくという避けゲーなのだが

他にも他プレイヤーから勢い良くぶつかられても演奏が中止してしまう。

なのでミニゲームで避けながら他プレイヤーも避けなければならず、中々集中力が必要だ。

 

更に笛と太鼓でメロディーは同じなので複数で演奏する際は少しでも開始タイミングがズレると不協和音になってしまう。

後日、ギルドメンバーと開始タイミングを合わせようと練習してみたが、これが中々難しい。

 

しかし、この少女とは不思議と最初から音色が合い、聞いていて不快感がなかった。

演奏中もその前後も一切言葉を交わさなかったが、演奏する以外の対話手段は俺達には一切いらなかったのだ・・・

 

 

笛と太鼓の音色に釣られてうちのギルメンや野良の人も周りを楽しそうに歩き始めた。

 

そのとき、俺は確信した・・・

 

 

 

世界を平和にするのは兵士の撃つ銃弾でもなく、政治家の放つ弁論でもない。

世界を平和にするのは1人の非力で無言な少女の笛の音色だったのだ。

 

音楽が世界を救うとは真実だったのだ!

 

 

 

 

 

二人しかいないパレードは10分程度で終わりを告げた。

観衆は決して多くはない。しかし、彼らの耳には彼女の笛の音がいつまでも響き続けることだろう。

 

別れの時になり、今まで一言も言葉を交わさなかった俺と彼女の目線が合う。

このまま何も告げずに去るのが粋なのかもしれないが

俺がそうするにはまだ若すぎる。

どうしてもひとつ言わせて欲しい言葉があるのだ。

 

そして俺は口を開く・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「PartiZanギルドメンバー募集中です!興味あったら密談よろしくねー^^」

 

その一言を残し、俺は彼女の前から走り去った

路端での出会い” に7件のコメントがあります

    • 見ていた人はごく僅かだったし、おそらく人違いの可能性が高いけど
      他にも同じようなことやってる人がいるのって何か素敵やん?

  1. なんで、なんであそこで一言 言ってしまったのか。
    言わなければ完璧だったんですけどw

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